2024年3月20日水曜日

Entra IDの条件付きアクセスでパスキーを使った認証を強制する

こんにちは、富士榮です。

前回、Entra IDの条件付きアクセスがデバイスコードフローなどの認証フロー単位で適用できるようになった(Preview)という話をしました。

https://idmlab.eidentity.jp/2024/03/entra-id.html


すると、某FacebXXkで某氏よりTeams Roomとかで使えそう、かつWindows Helloを除外した上でYubikeyなどFIDOキーを使った認証を強制できると良さそう、、というコメントをもらったのでやってみました。



やることは、

  • 認証強度の設定を行う
  • 条件付きアクセスに設定した認証強度を紐づける

です。


認証強度の設定

認証強度、というとよくわかりませんが、認証方法をカスタムで設定できるEntra IDのセキュリティ機能です。

認証方法→認証強度のメニューで「新しい認証強度」の追加を行います。この際に、パスキー(FIDO2)を選択します。Windows Hello for Businessや証明書ベース認証などと分けて設定ができるので、Windows Helloなどとは分けて設定ができます。ちなみにここでパスキー(FIDO2)として設定を行うとtransportがusb/nfcに設定されるっぽいのでplatform authenticatorは除外できます。細かいパラメータは先日のポストで書きましたので知りたい方はこちらへどうぞ。

また、詳細オプションを設定することでAuthenticator Attestation GUID(AAGUID)を設定することもできるので認証器の種類まで絞り込むこともできます。


条件付きアクセスの設定を行う

前回のポストで紹介したデバイスコードフローをブロックするポリシーをベースにカスタマイズしてみます。

やりたいことは、

  • デバイスコードフローの場合
  • パスキー(FIDO2)での認証を強制する
です。

条件付きアクセスの設定の許可のところでブロックしていたところを「アクセス権の許可」を選択、「認証強度が必要」から先ほど作成した認証強度を選択します。


設定としてはこれでおしまいです。

しばらく設定が馴染むまで待ちましょう。


動作確認

早速動きを見てみましょう。

ざっくりいうと、パスワードで認証するとパスキーでの追加認証が求められ、最初からパスキーで認証するとそのままログインが完了します。

以下の例ではまずはパスワードで認証しています。

するとパスキーでの追加認証が求められます。
認証器を使って認証します。

ログインが完了します。

確かに某氏が言うように割と不特定多数が触れる環境(例えばゲスト用の会議室など)でデバイスコードフローを使う場合にPINのみでログインされてしまう可能性などを鑑みるとこう言う使い方もありかもしれませんね。



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