2019年6月18日火曜日

Sign In with Apple連携その後。続々とIDaaSと連携~Auth0編

こんにちは、富士榮です。

前回のポストでAzure AD B2CとのApple ID連携を紹介しましたが、その後も各社が情報を出してきているのでUpdateしておきます。
やっぱりApple ID強いですね。

各社公式記事


特にAuth0はカスタムコネクションではなく、ベータ版ながらもビルトインでの接続を早くも出してきています。

話は変わりますが、先日のAuth0のCEOのEuginioさんが来日された時に発表されたLINE Loginとの連携についても早くビルトインで繋げられるようになればいいですね。

現状LINE Login連携はカスタムコネクションで実装する必要があるので、今すぐつなぎたい人はこちらで。


と、話を元に戻します。
今回はAuth0のビルトインコネクションでのApple Id連携を試してみます。

◆コネクションの有効化~設定

ダッシュボードを開き、ConnectionsよりSocialを選ぶとApple[BETA]が出てきますので、このスイッチをONにします。

続いて、前回Azure AD B2Cに設定したのと同様にclient idなどのApple側の値を設定していきます。
設定するのは、
  • Client ID
  • Client Secret Signing Key
  • Apple Team ID
  • Key ID
  • 取得する属性(名前、メールアドレス)※要するにscopeにnameとemailがつきます(なんだかうまく動いていない気がします)
ポイントはAppleからダウンロードした秘密鍵を張り付けるだけでclient secretを自前で生成しなくて済むのが非常に便利です。




設定が終わってSAVEをするとTRYボタンが現れるので、クリックすると設定が上手く行っているか実際にログインして確認が出来ます。



「It Works!」が出ればOKです。

◆実際のアプリケーションに組み込む

Auth0のダッシュボードからアプリケーションを作成し、Connectionsタブを開くと先ほど設定したAppleが出てきますのでスイッチをONにします。※今回は昔作ったアプリケーションを流用していますので、アプリケーション名が変ですw


これで設定は終わりです。
実際のアプリケーションへアクセスするとAuth0のログイン画面が表示され、その中にAppleが出てくれば成功です。
※ちなみに上2つはカスタムコネクションで設定したLINE LoginとApple Id連携で、今回設定したApple Id連携は一番下のボタンです。


まだ属性の取得周りなど上手く動いていなさそうなところもありますが、今後ブラッシュアップされてくると思うので、期待しておきたいと思います。

2019年6月10日月曜日

Sign In with AppleとのID連携現状のまとめ&Azure AD B2C連携

こんにちは、富士榮です。

WWDC'19でSign In with Appleが発表されてから皆Apple IDに夢中※1ですね。まぁ、アプリのレビューガイドライン問題※2とか色々とありますが、日本人は不思議とiPhoneが大好きなので下手したらGoogleアカウントより普及してるのかもしれません。(パスワードを覚えているかどうかは別でしょうけど)

※1.今日(6/9)時点で私が把握しているSign In with Apple関係の記事


※2.問題の概要
「サードパーティログイン採用のアプリはSign In with Appleを使うことを義務付ける」というレビューガイドラインが出たこと。Apple曰く、Relyingパーティに一切の個人情報を提供せずに認証だけを行うことができるためプライバシーに考慮している、という言いっぷりですが、逆にAppleが誰がどのアプリにログインしているかを把握するってこと?という気持ち悪い感じになっています。また、アプリ開発者はSign In with Appleを実装しなきゃダメ、という変な強権発動も流石Apple、という感じです。(個人の感想)


とは言え、Sign In with Appleが世の中に出てきたのでとりあえず色々とつないでみたくなります。私もAzure AD B2CとAuth0にはとりあえず繋いでみました。

というわけで、今回はAzure AD B2Cとのつなぎ方を解説します。
(先に書いた英語版のblogの日本語訳です)

********************
WWDC'19でアップルが「Sign In with Apple」という機能を公表しました。このポストではこの新しい機能をどうやってAzure AD B2Cで使うかを説明したいと思います。もちろん、この機能をIdentity Experience Framework(カスタムポリシー)を使って構成することもできますが、今回はビルトインポリシーのOpenID Connect IdP連携の機能(Preview)を使って構成します。


最初にどのような動きになるのかビデオに撮ってみました。



前提事項

  • アップル開発者アカウント(最低1年のサブスクリプション契約が必要)
  • Azure Active Directory B2Cのテナント
  • Azure WebApps等のWebホスティングサービス(Metadataのアップロード用)

アップル開発者コンソールでクライアントを構成する

「Sign In with Apple」はOAuth/OpenID Connect的な仕組みを採用しています(完全にプロトコルに準拠している訳ではなさそうですが)。そのため、それらのプロトコルに慣れ親しんでいる方であれば、実装するのはそれほど難しい話ではありません。

アップル管理者コンソールでOAuth/OIDCのクライアントを作成することが出来ます。手順については先に紹介したOktaのブログを参考にしました。とても良いブログだと思います。
https://developer.okta.com/blog/2019/06/04/what-the-heck-is-sign-in-with-apple

構成するための手順は以下の通りです。
  1. Sign In with Appleを有効にしてApp Idを登録する
  2. Service Idを登録する(これがclient_idとして使われます)
    • ドメインの所有権を確認する
    • redirect_uriを構成する
  3. Sign In with Appleで利用する鍵を登録する
  4. 登録した鍵をダウンロードして署名付きJWTを作る(これがclient_secretとして使われます)

Azure AD B2C上のIdentity Providerを構成する

Azure AD B2CでIdentity Providerを構成する前に、Apple Idに関するディスカバリ・ドキュメント(metadata)を作っておく必要があります。なぜなら、Appleは現在のところmetadata(/.well-known/openid-configuration)を公開していないためです。

私はAzure WebApps上に作成したmetadataを公開しましたが、任意のWebサービスを使うことが可能です。

Azure AD B2CのビルトインのOpenID ConnectのIdPを構成する際、metadataには以下の情報を記載する必要があります。
  • Issuer
  • Authorization Endpoint
  • Token Endpoint
  • Jwks Endpoint
また、metadataを公開するURIは./well-known/openid-configurationで終わっている必要があります。

こちらが作成したmetadataです。

さて、これでAzure AD B2Cのコンソールからビルトインポリシーを構成する準備が整いました。

新しいIdentity Providerを追加する。

OpenID Connect(preview)を選択する


metadata uri、client_id、client_secretを設定する。


sub属性を必須とされている属性へマッピングします。現状、Appleは名前やメールアドレスをid_tokenの中に含めて返してこないのでsub(pairwiseな値)しか使えません。

作成したIdPを利用する様にUser Flow(ポリシー)を構成する

Azure AD B2Cのコンソールでの最後のステップはUser Flowを構成することです。今回はSign In and Sign Up(v2)のポリシーテンプレートでApple IdPを使う様にフローを構成しました。

アプリケーションへ渡すための属性フローを構成します。


これで設定はおしまいです。

Azure AD B2Cに登録したアプリケーションから作成したポリシーを指定してID連携をすればApple Idでのログインが出来るようになっているはずです。


********************

と、言うことでまずはAzure AD B2Cでの構成方法を紹介しましたが、Auth0など他のものへの組込みについても解説できればと思います。(既に他の方も紹介されていますが)

2019年5月27日月曜日

de:code 2019でKYCとDecentralized Identityの話をします

こんにちは、富士榮です。

先日のEuropean Identity & Cloud Conferenceでの登壇に引き続き、今年もde:code 2019でお話させていただきます。Webサイトには所属組織名として会社名も書いてありますが、今回は基本的にOpenIDファウンデーション・ジャパンの帽子でのお仕事です。

春のde:code、秋のTech Summitと日本マイクロソフトの大型イベントでここ数年連続でセッションを持たせていただいておりますが、大型のイベントでの登壇はオーディエンスの属性も様々なので内容とレベル設定に気を使いますね。

今回は「これからのKYCとIdentity on Blockchainの動向」というタイトルで、金融機関等におけるKYCの課題とIdentity on Blockchain、いわゆるDecentralized Identityが解決するための手段になりうるのか?という観点で最近の動向についてお話させていただこうと思います。そして、この内容を「レベル200=初級者向け」に解説しなければならない、というまた難題を・・・。(前回レベル詐欺と言われたので今回は反省して細かい部分は最低限に抑えるつもりではあります)

内容的にはOpenIDファウンデーション・ジャパンのKYCワーキング・グループで議論している内容や、先日ポストした自己主権型アイデンティティの話を中心に、KYCにおける属性情報の受け渡しと検証を誰がどうやって簡単かつ確実にするのか?みたいな話について私の考えをお話しようと思っています。

フェデレーションの様に一部のIdentity Providerに依存するモデルから、自己主権型アイデンティティでの主権・自由と引き換えに責任を自分で負うモデル、情報銀行の様に属性情報の管理を委託するようなモデルなど、色々な考え方への遷り変りの話なども少し紹介できればと思っています。


では、当日お会いしましょう!

2019年5月11日土曜日

European Identity & Cloud Conference 2019でBYOID+DIDの話をします

こんにちは、富士榮です。

昨年に引き続き今年もミュンヘンで開催されるEuropean Identity & Cloud Conferenceでお話させていただくことになりました。

公式サイト
 https://www.kuppingercole.com/events/eic2019

アジェンダを見ていると、AIとDecentralized Identity(ブロックチェーン)が半々くらいですかね。

私は昨年に引き続きBYOID(Bring Your Own Identity)のテーマでケーススタディ+昨年シンガポールで開催されたConsumer Identity World APACで少し頭出しをしたBYOID+Decentralized Identityのテーマで、動くものを少しお見せしようと思っています。

こんな感じの仕組みです。

外部ユーザを招待してOffice365(Teamsとか)を使ってもらうシナリオの一種ではあるんですが、通常のAzure AD B2Bでゲストの招待だとドメインのホワイトリストやTOU(Term of Use/利用規約)への同意くらいしか相手を確認する方法が無いので、その部分でDecentralized IdentityのVerifiable Claimsを使って証明書を提出させて本人確認を行う、というシナリオです。

このことにより、外部ユーザは組織アカウントでもLINEやFacebookなどの個人アカウントでのサインアップ+証明書を提出することによりTeamsやAzure ADに参加したPCへのログインなどが出来るようになります。この辺りをAzure AD B2CやAzure Functionsなどを使って自動化をしています。
外部IDを受け入れる側の組織ではID管理やパスワード管理をする必要が全くありませんので、組織の形態にもよると思いますが使える場面も出てくると考えています。

こんなことも出来るようになります。


ちなみにID Proofing周りはOSSテクノロジー社のLibJeIDとuPortを使って実装しています。

おいおいこの辺りの話しも解説したいと思います。
(月末に開催されるde:code 2019でも触れる予定です)

2019年4月26日金曜日

自己主権型アイデンティティとブロックチェーンの話し

こんにちは、富士榮です。

ちょうど先日のidconでこの辺りの話をしたので、少し自分のためのおさらいの意味も込めて整理しておこうと思います。

まず背景として、昨年度から理事を務めさせていただいているOpenIDファウンデーションジャパンで、本人確認に関する新しいワーキンググループである「KYC(Know Your Customer) WG」を2019年1月に立ち上げ、WGリーダーを務めさせていただいております。
WGでは犯罪収益移転防止法や携帯電話不正利用防止法など各業界における本人確認のルールの調査や、Decentralized Identifier(DID)などの最近KYCと関連づけて語られる技術の調査をしたりしている訳です。
ちょうどパスポートの真正性確認に使う公開鍵を外務省が公開する・しない、という話が盛り上がっているあたりの領域です。

本人確認とアイデンティティとブロックチェーン

そして、何故かこの領域になると、自己主権型アイデンティティ(Self Sovereign Identity/SSI)とか、先ほど出てきたDIDだ、とかいうキーワードがどこからともなく持ち上がってきてやたらとブロックチェーンが銀の弾的に扱われてしまう、というのがID業界?の中の人としても結構な謎だったりするわけです。

そもそもブロックチェーンを仮想通貨以外にも適用しよう、という話は数年前からあり、例えば2016年のCloud Identity Summit 2016(CIS、現Identiverse)でもPingIdentityがSwirds社と提携してセッションの正当性の管理にHashgraphを使うPoCをやったりしていました。以前このブログでも少し紹介しましたね。

また、自己主権型アイデンティティという話もUser Centric IdentityとかDoc Sealsが提唱したIntention EconomyのVRMという形で以前からあった文脈と繋がっているものだと思われますので、特にブロックチェーンの出現によって新たに出現した話ではありません。

そして、当然の事ながら本人確認とブロックチェーンにはかなりの距離があります。ブロックチェーンが出てきたから本人確認が劇的に変わるわけでもなさそうですし。

ブロックチェーンで解決できるアイデンティティにまつわる課題とは?

となると、結局ブロックチェーンをアイデンティティの領域に応用することで何がうれしいんだろうか?という話になるわけですが、よく出てくる話としては、

  • プライバシーの保護
  • アイデンティティの証明

あたりがメジャーなのかな?と思います。他にも先のPingIdentity+Hashgraphでシングルサインオンのセッション管理を分散データベースとしてのブロックチェーンで行うことでシングルログアウト問題を解こうとした、というような話はありますがいまいち普及していません。(わかりやすいユースケースだったので個人的には良かったと思うのですが)

それぞれの話題を見ていくと何か見えてくるのか?と思うのですが、まだブロックチェーンの必然性が見えてきていないな、というのが個人的な感覚です。

プライバシーの保護とブロックチェーン

ここはまさに自己主権型アイデンティティという話なわけですが、課題意識としては、「個人が自分の意思でコンテキストに応じた自己像を提示できるようにする」、そして「個人の意思に反してコンテキスト外の自己像を推測されたり形成されたりしたくない」という話なので、必要なこととしては、

  • ユーザがアプリケーション(Relying Party)へログインする際に、Identity Providerへ認証要求を行うことによる、Identity Providerによるユーザ行動の把握を防ぎたい
  • ユーザがアプリケーション毎に提示するアイデンティティを選択的に形成したい(要はどの属性を渡すか、もしくは値そのものを渡さなくてもアプリケーションが要求している属性を満たすことを証明する)
  • アプリケーション同士が結託することで属性を補完しあって提示するつもりのないアイデンティティを勝手に形成されることを防ぎたい

というようなことなわけです。

こうなってくると、ブロックチェーンというよりもゼロ知識証明とか仮名(SAMLのnameid-formatのtransientとか、OpenID Connectのsub_type=pairwise)の方がしっくりくる領域です。今更ながら2012年くらいに盛り上がったU-ProveとかIdentity Mixerバンザイです。そういえば昔Kantaraのセミナで話したなぁ。

アイデンティティの証明とブロックチェーン

一方でアイデンティティの証明をするためにブロックチェーンを、という話については見方によってはある程度芽はあるのかもしれません。
ブロックチェーンの「一度記録すると変更しにくい」といういわゆるImmutabilityの特徴を考えると、一度発行した属性を過去にさかのぼって改竄する、というような属性値ロンダリングみたいな話は難しくなるのかもしれません。

経済産業省が主催で2月に開催されたブロックチェーン・ハッカソン2019では学位や職歴をブロックチェーンを使って確実に証明できないか?ということがテーマでした(私も審査員+ワークショップの実施という形でかかわらせていただき、非常に面白かったです)。つい先日、調査報告書も公開されたので時間がある方は見てみると面白いです。

ここはEthereum勢はERC725や735という形でこの領域に注目していて、OriginProtocolがPlaygroudを公開していたりもして、今後も発展していく可能性は十分にあるのかな?と個人的には思います。

しかし、よく考えると結局はアイデンティティの発行元がきちんと発行したアイデンティティである、ということの担保はこれまでもデジタル署名でしてきたわけで、ブロックチェーンがあるから劇的にこれが改善するわけではありませんし、ブロックチェーン上に発行されたアイデンティティ(属性の値)そのものを全部公開する、というのはあまりにも乱暴なわけです。

PKIを補完する意味でのブロックチェーン

そうなるとどうやって落としどころをつくるんだ?というだんだん本末転倒な話の方向に進んでくるわけですが、「あー確かにな」という課題の一つである「アイデンティティの発行元が消滅したり、発行元によってアイデンティティを否認や改竄されるリスクへの対応」というユースケースがにわかに持ち上がってくるわけです。

この辺りが、ID2020プロジェクトでUNHCRがMicrosoftとAccentureと共同でやっているような難民=国家(アイデンティティ発行者)によってアイデンティティを否認された人々の身元を保証するためにブロックチェーンを活用しよう、という話につながったり、先の経産省のハッカソンの大きなテーマである少子化に伴い教育機関がつぶれていくという予想がつく中で如何にして自分の学位を証明するか(要は卒業した大学が消滅してしまった場合に誰が卒業証明書を発行してくれるのか?)という話がブロックチェーンと繋がって出てくる所以だったりします。

確かに、国家等のアイデンティティの発行元によって自分のアイデンティティが消される、という緊急事態(プライバシーに優先するくらいの状況)において自分のアイデンティティを改竄出来ない状態にする緊急避難先としてブロックチェーンを選ぶのは確かに悪くないかも知れません。
また、同様にアイデンティティ発行者が消滅したとしても以前に発行されたアイデンティティ(署名されたアサーション)の検証をするための公開鍵をブロックチェーン上に保管しておけば、誰かが勝手に「過去にこの大学を卒業した。その証明はこのアサーションである。すでに誰も公開鍵を持っていないから署名検証は出来ないけどね」というようなことを言い張るというリスクへの対応は出来るでしょう。

ブロックチェーンも色々、標準化は?

ある程度ユースケースが見えてきたところで考えないといけないのは、ブロックチェーンも色々、という話です。EthereumもありますしBitcoinブロックチェーンもあります。またパーミッションドなのかパブリックなのか、などの分類も様々です。
そして最も重要なのはいかに耐改竄性が高いといってもブロックチェーンの系自体が消滅したりクローズする可能性は当然ゼロではない、というところです。

こうなると、

  • 特定の系に依存しない
  • 必要に応じて系を引っ越せる
ような仕組みというか標準を定めていく必要性が出てきます。

その辺りに取り組んでいるのがDecentralized Identity Foundation(DIF)というわけです。
ここでは主に、リファレンスモデルの策定やDecentralized Identifier(DID)や関連するメタデータ(DID Document)、検証可能なアイデンティティ情報の表現方法(Verifiable Claims/Presentation)などの標準化と、複数のブロックチェーンの系を跨いで存在するアイデンティティ情報のLookupをするためのUniversal Resolver(DNSみたいなもの)の仕組みを定義しています。

この辺りは、先日のidcon(didcon)でお話したので、こちらの資料を見て頂ければと。(まだ私の調査も浅いのと、DIF自体の定義も議論の途中で非常にふわふわした状態ですが)


当日のまとめはこちら

いずれにしても、この領域が今後どうなっていくのか?については興味深く思っているので、引き続き調べて行こうと思います。


2019年4月11日木曜日

[Azure AD B2C]各種エンドポイントにつくポリシー指定用パラメータが邪魔な件

こんにちは、富士榮です。

完全に自分メモです。
Azure Active Directory B2Cって色々と器用なことが出来るのですが、その動作はポリシー(ユーザーフロー)という単位で定義され、クライアント(アプリケーション)から呼び出されます。
図)標準のポリシー(ユーザーフロー)定義

図)カスタムポリシー

サインアップとか、サインインとか、プロファイル編集などなど、各種動作を統一されたエンドポイントで実行するために、このポリシーを各種エンドポイントを呼び出す際、「https://hoge.b2clogin.com/hoge.onmicrosoft.com/oauth2.0/v2.0/authorize?p=B2C_1_XXXX」のようにクエリパラメータにp=ポリシー名という形でポリシーを指定して動きを変えていきます。

※ちなみにポリシー名のPrefixは、
・標準ポリシー(ユーザーフロー)だと、「B2C_1_XXX」
・カスタムポリシーだと、「B2C_1A_XXX」
です。

しかし、OAuthやOpenID Connectの非MS製ライブラリを使うとき、かなりの確率で問題になるのが、エンドポイントにクエリパラメータが付いた状態がスタート、というところです。

なぜなら、よくあるライブラリにはエンドポイントアドレスを設定、client_idなど各エンドポイントへのアクセスを行う際にクエリ指定するパラメータは個別に指定、ライブラリが自動的に
 https://hogehoge.com/oauth2/authorize?client_id=aaa....
みたいに連結して動こうとするため、最初からエンドポイントアドレスにクエリが付いているAzure AD B2Cだと、
 https://hogehoge.com/oauth2/authorize?p=B2C_A_xxx?client_id=aaa....
のように?をつけてしまったりするんです。※本来はもともとパラメータが付いているので、追加パラメータは&で繋いでほしいのですが、想定されてないのだと思います。


ということで、今回はAzure AD B2Cのエンドポイントアドレスにクエリパラメータを使わない方法の紹介です。

といっても単純に以下を使うだけです。
(.well-known/openid-configurationのアドレスです。これを叩けば対応するauthorizationとかtokenエンドポイントのアドレスが取れます)

ドメインデフォルト(パラメータあり)パラメータ無
b2cloginhttps://テナント名.b2clogin.com/テナント名.onmicrosoft.com/v2.0/.well-known/openid-configuration?p=B2C_1_ポリシー名https://テナント名.b2clogin.com/tfp/テナント名.onmicrosoft.com/B2C_1_ポリシー名/v2.0/.well-known/openid-configuration
onmicrosoft(非推奨)https://login.microsoftonline.com/テナント名.onmicrosoft.com/v2.0/.well-known/openid-configuration?p=B2C_1_ポリシー名https://login.microsoftonline.com/te/テナント名.onmicrosoft.com/B2C_1_ポリシー名/v2.0/.well-known/openid-configuration


エンドポイントアドレスがかなり長いですが、既存のクライアントとの連携などを行う場合は、こちらを使った方がベターです。

2019年3月26日火曜日

[Azure AD B2C] Custom Policyが遂にGA!

こんにちは、富士榮です。

Public Preview開始から約2年、ようやくAzure AD B2CのCustom Policy(Identity Experience Framework)がGAしました。


公式アナウンス
 Azure AD B2C custom policies to build-your-own identity journeys reaches general availability
 https://techcommunity.microsoft.com/t5/Azure-Active-Directory-Identity/Azure-AD-B2C-custom-policies-to-build-your-own-identity-journeys/ba-p/382791

といっても何のことか、という方もいらっしゃると思いますので、簡単に。

Azure AD B2Cには
・ビルトインポリシー
・カスタムポリシー
の2種類があります。

ざっくりいうと、ビルトインポリシーで出来るのは、
・プリセットされた外部IDプロバイダ(FacebookとかTwitterとか)の利用
・サインアップ、サインイン、プロファイル変更、パスワードリセットというアクション
・OpenID Connectを使ったアプリケーションへのID連携
です。

まぁこれでも十分と言えば十分なのですが、カスタムポリシーを使うことで、
・プリセット以外の外部IDプロバイダの組込み(LINEとかYahoo! JAPANとか、SAML IdPとか)
・複雑なアクション(複数のIDプロバイダのIDの紐づけとか、外部のREST APIの呼び出しとか)
・SAMLなどOpenID Connect以外のアプリへのID連携
など、割りとなんでもできてしまいます。

もちろん、今回のGAでカスタムポリシーのすべての機能がGAしている訳ではありませんが、Azure AD B2Cを使って出来ることが大幅に広がりました。

※現状のリリース状況(Preview/GA)はこちらから確認できます。
https://docs.microsoft.com/en-us/azure/active-directory-b2c/active-directory-b2c-developer-notes-custom

まだまだドキュメント等、充実しているとは言えませんが、今後に期待です!