クラウドの潮流の中でXaaSというキーワードで「何でもサービス化」というのが流行って?いますが、アイデンティティをサービス提供する形態として「IDaaS」というのもしばしば耳にする様になってきました。
■IDaaSとは何か?
IDaaSとは平たく言うとアイデンティティプロバイダ機能のクラウドサービスなので、
・セキュリティトークンサービス(STS)
認証機能
セキュリティトークンの発行、変換機能
・アイデンティティストア
アイデンティティ情報の保持
ライフサイクル管理機能(セルフサービスポータル等)
といった機能が提供されることになります。
また、場合によっては他のクラウドサービスへのプロビジョニングを行ったりすることもあり得ると考えられます。
■IDaaSのメリット
IDaaSのメリットとして主に以下の事項が挙げられます。
サービスプロバイダにとって
・認証機能やアイデンティティ管理機を自前で開発しなくてよい
・アイデンティティ情報などのセンシティブな情報を自前で保持しなくてよい
利用者/利用企業にとって
・(サービスが対応していれば)複数のサービスで横断的に利用できる認証基盤となり、シングルサインオンが出来る
・複数のサービスと個別に信頼関係を結ぶ必要がなくなる(フェデレーション・ゲートウェイとしての利用)
・STSのトークン変換機能を使うことで自前(オンプレミス)のIdPを使うことができる(クラウド上にアイデンティティ情報をおく必要が必ずしもなくなる)
・セキュリティトークンサービス(STS)
認証機能
セキュリティトークンの発行、変換機能
・アイデンティティストア
アイデンティティ情報の保持
ライフサイクル管理機能(セルフサービスポータル等)
といった機能が提供されることになります。
また、場合によっては他のクラウドサービスへのプロビジョニングを行ったりすることもあり得ると考えられます。
■IDaaSのメリット
IDaaSのメリットとして主に以下の事項が挙げられます。
サービスプロバイダにとって
・認証機能やアイデンティティ管理機を自前で開発しなくてよい
・アイデンティティ情報などのセンシティブな情報を自前で保持しなくてよい
利用者/利用企業にとって
・(サービスが対応していれば)複数のサービスで横断的に利用できる認証基盤となり、シングルサインオンが出来る
・複数のサービスと個別に信頼関係を結ぶ必要がなくなる(フェデレーション・ゲートウェイとしての利用)
・STSのトークン変換機能を使うことで自前(オンプレミス)のIdPを使うことができる(クラウド上にアイデンティティ情報をおく必要が必ずしもなくなる)
もちろん使い方や利用するサービスによってすべてのメリットを享受できるわけではありませんが、特にフェデレーション・ゲートウェイとしての機能はクラウド・オンプレミスのアイデンティティ連携を行う上では非常に有用な機能となりえると思われます。
■現在のプレイヤー
現在のプレイヤーとしては、GoogleやYahoo!、Windows LiveIDなどOpenIDプロバイダとしてサービスを提供しているものや、FacebookやTwitterなどOAuth対応という形で一部の認証や認可の機能をサービスプロバイダに提供しているものなどが挙げられます。
ただ、先述のクラウド・オンプレミス連携を行う上で重要となるフェデレーション・ゲートウェイ機能を提供しているサービスはまだ少なく、PingIdentityや対応するサービスが限定的ですがマイクロソフト(Microsoft Federation Gateway)くらいがメジャーどころだと思います。
現在のプレイヤーとしては、GoogleやYahoo!、Windows LiveIDなどOpenIDプロバイダとしてサービスを提供しているものや、FacebookやTwitterなどOAuth対応という形で一部の認証や認可の機能をサービスプロバイダに提供しているものなどが挙げられます。
ただ、先述のクラウド・オンプレミス連携を行う上で重要となるフェデレーション・ゲートウェイ機能を提供しているサービスはまだ少なく、PingIdentityや対応するサービスが限定的ですがマイクロソフト(Microsoft Federation Gateway)くらいがメジャーどころだと思います。
■IDaaSを立ち上げるには?
これはIDaaSに限りませんがGoogleやAmazonの様に自前でサービスを提供するためにシステムを開発するプロバイダやマイクロソフトの様に元々製品を持っていたものをベースにサービスを提供するプロバイダと違って、OSS以外の既製品を組み合わせてサービス化していくのは採算的に中々厳しいと思われます。
(AmazonやGoogleの実装を元としてEucalyptusやHadoopが出てきていますが、あくまでリファレンス実装ですし、AmazonやGoogle自身が販売してるモノではありません。仮に彼らが自身のサービスに使っているツールを製品として販売したら相当な価格になるんじゃないかと思います)
例えばIDaaSを立ち上げるのに、市販のシングルサインオン系の製品を使ってしまうと、それらの殆どはユーザ数でライセンス課金なので、1ユーザあたり数千円~数万円の値付けをしないと採算が合わないでしょうが、ユーザが単なる認証機能にそれだけの金額を払うことはないでしょう。(Novell製品で米VerizonなどはIDaaSをやっているといいますから、それなりにベンダの値引きがあるんでしょうが・・・)
となると、自前でIdPを実装するかWSO2やOpenSSO/OpenAMなどのOSSをベースとして独自のサービスを実装するという覚悟が必要になるのかも知れません。
また、価格面以外にも認証や認可などセキュリティの根幹を担う機能を外部に委託する事になるので、ユーザからも提携するサービスプロバイダからも信頼される必要があります。ユーザに対してはOpenID CXやID-WSFの様に利用者自身の責任において属性の公開範囲等をコントロールする様な仕組みもありますし、この辺りになるともっと公的な機関との連携が必要になると思いますがKantara/LibertyのIdentity Assurance Framework(IAF)やGSA(米国調達庁)とICAMの例の様に第3者による認定制度の様な仕組みも必要になってくるでしょう。
これはIDaaSに限りませんがGoogleやAmazonの様に自前でサービスを提供するためにシステムを開発するプロバイダやマイクロソフトの様に元々製品を持っていたものをベースにサービスを提供するプロバイダと違って、OSS以外の既製品を組み合わせてサービス化していくのは採算的に中々厳しいと思われます。
(AmazonやGoogleの実装を元としてEucalyptusやHadoopが出てきていますが、あくまでリファレンス実装ですし、AmazonやGoogle自身が販売してるモノではありません。仮に彼らが自身のサービスに使っているツールを製品として販売したら相当な価格になるんじゃないかと思います)
例えばIDaaSを立ち上げるのに、市販のシングルサインオン系の製品を使ってしまうと、それらの殆どはユーザ数でライセンス課金なので、1ユーザあたり数千円~数万円の値付けをしないと採算が合わないでしょうが、ユーザが単なる認証機能にそれだけの金額を払うことはないでしょう。(Novell製品で米VerizonなどはIDaaSをやっているといいますから、それなりにベンダの値引きがあるんでしょうが・・・)
となると、自前でIdPを実装するかWSO2やOpenSSO/OpenAMなどのOSSをベースとして独自のサービスを実装するという覚悟が必要になるのかも知れません。
また、価格面以外にも認証や認可などセキュリティの根幹を担う機能を外部に委託する事になるので、ユーザからも提携するサービスプロバイダからも信頼される必要があります。ユーザに対してはOpenID CXやID-WSFの様に利用者自身の責任において属性の公開範囲等をコントロールする様な仕組みもありますし、この辺りになるともっと公的な機関との連携が必要になると思いますがKantara/LibertyのIdentity Assurance Framework(IAF)やGSA(米国調達庁)とICAMの例の様に第3者による認定制度の様な仕組みも必要になってくるでしょう。
IAFの認定アセスメントのイメージ
GSA/ICAM/OIXによる認定のイメージ
このように色々とハードルが高い世界ではありますが、出来れば日本でもPingIdentityの様にIDaaSプロバイダが出てくると面白いと思っています。
このように色々とハードルが高い世界ではありますが、出来れば日本でもPingIdentityの様にIDaaSプロバイダが出てくると面白いと思っています。
0 件のコメント:
コメントを投稿