2010年2月24日水曜日

アイデンティティ視点で見るTechDays2010

昨日(2月23日)、今日(24日)とMicrosoft TechDays 2010に参加してきました。
基本的にデベロッパー向けのイベントなんですが、今回はAzureにフォーカスされているということもあり、クラウドを取り巻く開発・管理・インフラ、、という形でインフラ屋さんにとっても非常に役に立つ話が盛りだくさんでした。

と言いつつ、アイデンティティ視点ということで私が特に注目して聴いたのが、
・T1-304 Windows Identity Foundation によるクラウド連携認証基盤の構築
・T1-309 Windows Azure Platform AppFabric によるオンプレミス/クラウド ハイブリッド アプリケーションの構築
・T4-401 オンプレミス & クラウドにおける Identity 連携の全体像
の3つです。
※セッション一覧はこちらから

内容的に言うと、オンプレミスで用意するIdP(ADFS2.0、AD)とアプリケーション側でクレームをハンドリングするためのライブラリであるWIF(Windows Identity Foundation)、間をつなぐMicrosoft Federation GatewayやAzure Platform AppFabricのアクセスコントロールサービス、というオンプレミスからクラウドにまたがるアイデンティティ&アクセス管理についてを横断的に見てきた、という感じでしょうか。

大きなテーマとしては企業がクラウド上のサービスを使うに当たっての大きな課題であるオンプレミスとクラウドにまたがったシステムをいかに「セキュア」で「便利」に構築するか?その時にベースとなるアイデンティティはどうなるのか?という点をAzureに特化した際の一つの解が示されたと思います。

マイクロソフトの全体的なアイデンティティの方向性については以前紹介したKim Cameron氏のblogアーキテクチャジャーナルに書かれている通りですが、クラウドの台頭というパラダイムシフトによりビジョンの実現に向けて製品への実装が加速した、という感じでしょうか。


詳細はエバンジェリスト安納さんがblogでActive Directoryの歴史と共に語ってくれていますが、以下のような仕組みが製品として提供されてこようとしています。

・企業内のアイデンティティ情報をクラウド(もしくは社外)と連携するための仕組み
 →Active Directory Federation Services 2.0 ( ADFS2.0 )
・Azureの場合に代表してフェデレーションする窓口
 →Microsoft Federation Gateway ( MFG )
・Azure上のサービスのアクセス権管理をする
 →Windows Azure Platform AppFabric/アクセスコントロールサービス
  ※基本的にはWebサービス(WCF)を使う場合の権限管理
・認証/認可モデルの変化(クレームベースのセキュリティモデルへの変更)に伴うアプリケーションの対応※まさにIdentity Metasystem!
 →Windows Identity Foundation ( WIF )































個人的にはMFG、AppFabricのACSは全然触っていないので、少し触ってみようかな?と思えました。
※そう言えばAD Connectorってどこへ行ったんだろうか?

尚、とってもわかりにくいキーワードであるフェデレーションやクレームベースのセキュリティについてTech Fieldersのサイトにコラムを書いたので、よろしければご覧ください。

・TechFieldersインタビュー AD FS 2.0 でアプリケーションの世界が変わる
・TechFieldersコラム システム管理者のためのフェデレーション講座

まぁ何にせよTechDays関係者の皆さんお疲れさまでした!

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