以下の点が変更されています。
■複数形での指定がなくなった
PowerShell のお作法にのっとり、Get-hogehoge*s* ではなく Get-hogehoge で引数を省略することで対象をすべて取得する
例えば、登録されているIdPをすべて取得する場合、以前のバージョンでは
Get-IdentityProviders
を使っていましたが新版では特定のIdPの情報を取得する際に使っていた
Get-IdentityProvider
に -Name で IdP 名を指定せずに使うことになります。
特定の IdP の情報を取得する(旧版と変わらず)
Get-IdentityProvider -Namespace xxxx -ManagementKey yyyy -Name zzzz
登録されている IdP をすべて取得する(旧版では Get-IdentityProviders)
Get-IdentityProvider -Namespace xxxx -ManagementKey yyyy
■100以上のエントリ取得に対応
旧版では100以上のエントリが存在している場合は情報の取得ができませんでしたが、新版では改善されているようです。
■ServiceIdentity および ServiceIdentityKey に関するコマンドレットの追加
旧版では ServiceIdentity および ServiceIdentityKey に関する操作が出来ませんでしたが以下のコマンドレットが追加され、操作を行うことが可能となりました。
以下が新しく追加されたコマンドレットです。
種別 | コマンドレット名 | 概要 | 引数 | 説明 |
Service Identity | Add-ServiceIdentity | Service Identity を追加する | -ServiceIdentity | Service Identity オブジェクト |
-Name | Service Identity 名 | |||
-Description | 説明 | |||
Get-ServiceIdentity | Service Identity 情報を取得する | -Name | Service Identity 名 | |
Remove-ServiceIdentity | Service Identity を削除する | -Name | Service Identity 名 | |
Service IdentityKey | Add-ServiceIdentityKey | Service IdentityKey を追加する | -ServiceIdentityKey | Service IdentityKey オブジェクト |
-Name | Service IdentityKey 名 | |||
-ServiceIdentityName | 対象 Service Identity 名 | |||
-Key | 対象鍵(256bit) | |||
-Password *1 | パスワード | |||
-Certificate *1 | X.509 証明書 | |||
-EffectiveDate *1 | 開始日 | |||
-ExpirationDate | 有効期限 | |||
Get-ServiceIdentityKey | Service IdentityKey 情報を取得する | -Id | Service IdentityKey の Id | |
-ServiceIdentityName | 対象 Service Identity 名 | |||
Remove-ServiceIdentityKey | Service IdentityKey を削除する | -Id | Service IdentityKey の Id | |
-ServiceIdentityName | 対象 Service Identity 名 |
*1) Key / Password / Certificate はどれかを選択
■Add-系のコマンドレッドの引数にGet-系で取得したオブジェクトを指定可能となった
例えば$RP = Get-RelyingParty -Name xxx ... で取得したオブジェクト($RP)を Add-RelyingParty -RelyingParty $RP ... という形で指定できるようになっています。このことで特定 NameSpace に設定されている Relying Party をそのまま別の NameSpace へコピーすることが出来るようになっています。
■設定のバックアップ/リストア用のサンプルスクリプトの提供
これは直接はコマンドレットではないのですが、セットアップしたフォルダ配下に設定のバックアップやリストアを行うためのサンプルが提供されています。
バックアップ用:ExportNamespace.ps1
リストア用:ImportNamespace.ps1
これで、Web管理画面からできることはあらかた出来るようになってきました。
自動化や手順化をする上では非常に役立つツールだと思います。
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