2019年11月30日土曜日

Hyperledger Indy, Ursa, Ariesのオンラインコースで自己主権型アイデンティティについて学習する

こんにちは、富士榮です。

先日開催されたW3C/TPAC@福岡でDID WGが正式に発足したり、DIFやSovrin Foundationが活発に活動していたり、と自己主権型アイデンティティ(Self Sovereign Identity/SSI)や分散型アイデンティティ(Decentralized Identifier/DID)のムーブメントも本格化してきましたね。

そういえば@IdentityWomanことKaliya姉さんがおそらく世界初のSSIの本「A Comprehensive Guide to Self Sovereign Identity」を出版したのも今年の4月だったのでまだ半年ちょっとしか経ってないんですよね。


そんな中、元々Evernym~Sovrin Foundationが開発してきたSSIのための分散台帳技術でLinux Foundationの進めるHyperledgerプロジェクトの一員となったHyperledger Indyや、Wallet間のPeer to peer通信のプロトコルの標準化を進めようとしているHyperledger Aries、暗号化ライブラリであるHyperledger UrsaのオンラインのトレーニングコースがedXで公開されました。
※日本語記事あり:https://crypto.watch.impress.co.jp/docs/news/1220/815/index.html

HyperledgerファミリーとIndy, Ursa, Aries(出典:Evernym)

ざっくりいうと、Indyが分散台帳技術そのものであるのに対して、UrsaはZKP(ゼロ知識証明)などに使う暗号化技術、AriesはWalletやAgent間の通信に関する技術、という整理っぽいですね。(私もまだ勉強中なので間違っていたらすみません)

IndyとAriesの関係の整理(出典:Evernym)



ということで、もう少し深く勉強してみるいい機会なのでコースを受講してみようと思います。(せっかくなので受講証明がもらえる有料コース/99USドルにしました。12/2までならクーポンコード「CYBER20」を入れると20ドルくらい割引になります)

以下、コース登録までの道のりです。(実際の内容はこれからなので、また気づきがあれば書こうと思います)

1.edXのコースサイトを開く

こちらが今回のターゲットとなるコースのURLです。
https://www.edx.org/course/identity-in-hyperledger-aries-indy-and-ursa


ここからEnrollを押してスタートしていきます。

2.会員登録を行う

メールアドレスで登録するか、Facebook、Google、Microsoftアカウントでアカウントを作成します。


作成が終わると、有料会員に誘われますw。せっかくなのでお金を払ってみようと思います。

3.有料会員登録を行う

会員登録後、誘われるがままに登録をしてみます。

どうやら有料登録をすると色々と特典があるようです。(最後のは特典なのか?)

  • Unlimited Course Access
  • Graded Assignments
  • Easily Sharable
  • Support our Mission
「Pursue the Verified Track」で迷わず購入へ進めましょう。

左の中央に「Add coupon code」があるので先ほどの「CYBER20」を登録すると20ドルくらい安くなります。(12/2までらしいですが)
クレジットカードがPayPalで支払えますが、私はPayPalで支払いました。

購入が終わると登録者の本人確認が行われます。

4.本人確認を行う(eKYC!!)

方法としてはWebカメラで顔とIDドキュメント(パスポートや免許証など。名前と顔写真が一致していることを見るっぽいので、実質日本人で使えるのはパスポートだけだと思いますが)の写真を撮り1日~2日くらい審査があるようです。


まずは顔写真を撮ります。(黒線は筆者都合w)

次にパスポートの写真を撮ります。

両方揃えてアップロードして審査待ちです。



5.コースの受講を開始する

とりあえず登録はこれで終わりなので、ゆっくりコースを受講していきます。


コース目次は以下の通りです。ゆっくり学習していこうかと。

  • Welcome!
  • Chapter 1: Something Is Missing
  • Chapter 2: Adding a Layer of Trust to the Internet
  • Chapter 3: SSI Using Indy, Aries and Ursa
  • Chapter 4: A Blockchain for Identity
  • Chapter 5: The All-Important Agent, Or Rather, Agents!
  • Chapter 6: When Things Go Wrong
  • Chapter 7: Possibilities
  • Final Exam

なかなか興味深いです。





2019年11月29日金曜日

Ignite Tour TokyoでAzure AD B2C + SSI/DIDの話をします

こんにちは、富士榮です。

あっという間に11月も終わりですね・・・

なんだか最近、月に2~3本の勢いでイベントでお話をしている気がします。おかげで色々と実験はしているもののBlogへのアウトプットが後手後手に回ってしまっていて反省です。

まぁ、その分講演の中では実験した内容を含めじっくりお話させていただいているつもりなので、是非機会があれば見に来ていただければ、ということで。

ということで、あっという間に来週の開催になってしまいましたが、12/5~6にIgnite Tour Tokyoがあり、こちらでAzure AD B2C + SSI/DIDの話をすることになっています。
基本的には前のde:codeEuropean Identity & Cloud ConferenceConsumer Identity World USAでお話してきた内容の続きではありますが、この自己主権型アイデンティティや分権型IDってキーワードが全くもってキャッチーじゃないので、地道に世界観を浸透させていくしかないのかな?と思っています。

ということでIgnite Tour Tokyoでは「分権型IDテクノロジーによる効率的な外部ユーザのID管理」というタイトルで「B2BやB2Cのシナリオにおいて外部アイデンティティの管理、特にIDの確認(KYCなど)は管理者にとって非常に頭の痛い問題です。本セッションではそれらの問題をAzure AD B2Cとブロックチェーンを使った自己主権型アイデンティティのシナリオでどのように解決するのかについて説明します。」という話をする予定です。

セッションコード:BRK30053
セッションURLはこちら)
https://tokyo.myignitetour.techcommunity.microsoft.com/sessions/87724


絶賛、過去のスライドをかき集めて準備中ですw

ベースはこの辺りなので、事前に目を通しておいていただけると理解がはやいかも。
de:codeの資料
 https://www.slideshare.net/naohiro.fujie/kyc-identity-on-blockchain
OSSコンソーシアムの資料
 https://www.slideshare.net/naohiro.fujie/kyc-153297605
didconの資料
 https://www.slideshare.net/naohiro.fujie/ssidid


では、当日お会いしましょう。