2019年10月8日火曜日

Azure AD B2Cのリージョンに日本が選択できるようになりました

こんにちは、富士榮です。

ずっと日本リージョンが選択できなかったAzure Active Directory B2C(Azure AD B2C)ですが、いつの間にか?(9月末~?)日本リージョンの選択が出来るようになっています。といってもデータの保管場所はAPACということですが。

むしろ大ニュースなのはこれまでデータの保管場所がEUとUSしかなかったのにAPACが追加されたことかもしれません。

・・・実はPrivate Previewがあったことは知ってたんですが、今回の突然のGAは全然アナウンスされてないのは何故なんだろうかという疑問が。。(2019/10/08時点)

※オフィシャルリリースがされていない以上、消える可能性はあります。現時点での利用は自己責任にて。

◆これまでの問題点とFeedback

Azure AD B2C自体はリージョンに依存しないサービスなので全リージョンでエンドポイントは使えましたが、データの実体の保管場所がEUとUSしか選べなかったので、個人データの保管場所を気にする業種・業界においてはブロック要素となってきました。(AWS Cognitoは日本にもデータを置けますし、Auth0には最後の手段カスタムデプロイプランがあったりするので無理やり日本にデプロイできたりしました)

過去から日本マイクロソフトの人を含めフィードバックはあげてきましたが中国が優先されてしまい、先に中国がPreviewとしてリリースされてしまっていました。

2019/05/06 中国におけるAzure Active Directory B2C
https://azure.microsoft.com/ja-jp/updates/azure-active-directory-b2c-in-china/

涙ぐましいフィードバック
https://feedback.azure.com/forums/169401-azure-active-directory/suggestions/20208730-add-japan-region-to-data-residency-location-of-azu
⇒Unplannedという悲しい状態のまま放置されています

◆これまでの回避手段

データの保管場所の問題はもちろん日本だけの話ではなく、特に政府・行政系のシステムにAzure AD B2Cを採用するケースではディレクトリ上にはPII(個人情報)を置かずにREST API連携などを使って他のデータベースに逃がす、などの手段が取られてきました。
ただ、全体としての可用性を担保しようとするとそれなりにお金がかかったり、カスタムデプロイとなるのでメンテナンスが面倒くさい、といった問題が残るためいわば最後の手段でした。

◆今回のリリース(?)の内容

ひっそりドキュメントが更新されています。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/active-directory-b2c/active-directory-b2c-reference-tenant-type

日本を選択するとデータはアジア太平洋に保存される、と明記されています。

実際にディレクトリを作るとき、リージョンに日本の選択が出来るようになっています。


作成するとasiapasificに配置されます。


とりあえずはアナウンス待ちですね。

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