2024年5月27日月曜日

政策提言「デジタル・ニッポン2024」を見ていく(2)

こんにちは、富士榮です。

昨日に引き続き自民党の政策提言「デジタル・ニッポン2024」を見ていきます。


重要分野として定義されている領域毎にプロジェクトチーム(PT)が組成されていたようですね。その単位での検討状況の概要が説明されています。

7.6. 重要分野における検討の概要

重要分野として定義されていたのは、以下の6つです。
  • web3
  • 防災DX
  • サイバーセキュリティ
  • デジタル人材育成
  • AIの進化と実装
  • こども・子育てDX
それぞれのプロジェクトチーム(PTと略すのには慣れません・・・)がアウトプットを出しているのでそれぞれを簡単に紹介してます。
今回はアイデンティティ・トラストに関連する部分を中心に見ていますので主にweb3PTになるわけですが、その中ではこのようなことが書かれています。
2. web3 の推進に向けてただちに対処すべき論点

web3 の発展には、さらなる課題の解決が必要である。Society5.0 の実現に向けて AI やメタバースなど他分野との横断的検討、国際的なルール策定への貢献、VC 及び DID の利活用促進、ブロックチェーン関連事業への投資ビークル・スキームの多様化、税制改正、暗号資産発行企業等の会計監査の機会確保、DAO の活用促進、決済・投資⼿段のデジタル化、金融機関の web3 事業への参入基準の明確化と実態に即した運用など、9 つの論点について提言を行う。 

具体的にはホワイトペーパーの中に記載されているのでここでは論点について簡単な記載があるのみですがVC/DIDの利活用促進が論点として定義されています。また、コンテンツ産業やマネーロンダリング・テロ資金供与対策などへの適用・利活用にも言及されています。

他にも防災DXでは「マイナンバーカードの災害時活用を促進するため、スマホ搭載等の取組も重要。個人情報の扱いについての検証、通信・電力等インフラの強靭化も求められる」との記載があったり、デジタル人材育成については「個人への支援では、デジタル人材育成エコシステムの実現に向けて、スキル評価を一元的な ID で管理し、デジタルクレデンシャル(バッジ)を発行する方向性で検討する」とデジタルバッジについての言及もあります。またこども・子育てDXの中でも「保活情報連携基盤の構築、⺠間との連携により保活ワンストップシステムを実現。併せて就労証明書を電⼦化する」と書かれており、情報連携によるワンストップシステムや修了証明書の電子化についても触れられていますので、この辺りはID連携やVCの使い所なのかもしれません。


次回は「信頼性の確保について」です。トラストフレームワーク・ガバナンスなどTrusted Webでも議論されている重要な論点だと思いますので、じっくり読んでいきたいと思います。

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