こんにちは、富士榮です。
いよいよ今週末、4年に一度のOpenID Summit Tokyoが渋谷ストリームで開催されます。
見どころなどは明日にでも紹介しようと思いますが、その前に4年前を少しだけ振り返っておきましょう。
前回のテーマは「真のDXを支えるID」でした。時代的にDXというキーワードが出始めていた時期ですし、OpenID Connectの適用先もコンシューマからエンタープライズへ本格的に広がってきつつある時期だったと思います。また、新たなキーワードとして自己主権型アイデンティティという言葉もこの時期から注目を集め始めていた頃です。
こちらが前回のプログラムですが、KYCやFAPI、FIDOなども注目のテーマの一つでしたね。
前回のサミットで思い出深い点が何点かあるのでその点を少しだけ紹介させてください。
コロナ直前のイベントだった
Kim Cameron氏の最後の国際イベント登壇だった
Kimのスピーチはこちら
本ブログでの文字起こしと翻訳はこちら
自己主権型アイデンティティからVerifiable Credentialsへ
先にも触れた通り、自己主権型アイデンティティの文脈が今後どうなっていくのか?について議論をする目的もありKim Cameron氏に来日いただいたこともあり、実はイベントの翌週にOpenID Foundation関係者で再度イベント(合宿)を行いました。こちらは残念ながら非公開なのですが、主に企画をOpenID FoundationでeKYC and Identity Assurance WGの共同議長を一緒にやっていたTorsten Lodderstedt氏と私で取り回していました。元々はeKYCの文脈で自己主権型アイデンティティや分散型識別子(DID)、検証可能な資格情報(Verifiable Credentials)をどのように利活用すべきか、という議論を半日かけてKim Cameron氏の考えを伺いながら議論をしました。この再度イベントには後にW3CのVerifiable Credentials Working Groupの共同議長、最近OpenID Foundationに設立されたDigital Credentials Protocol Working Groupの共同議長を務めることになる安田クリスチーナさんも参加していました。その流れもありTorsten Lodderstedt氏と安田クリスチーナさんが現在のOpenID for Verifiable Credentials関連のプロファイルの仕様策定者となっているのは非常に感慨深いものがあります。まさにこのサイドイベントがきっかけとなりデジタルクレデンシャルに関する仕様が産まれて4年が経過し、EUや日本の政府機関でもVerifiable Credentialsに関するプロジェクトが進み、まさに今年OpenID Summitが再び東京で開催されるのは運命的なものを感じます。
本当にこの4年間は世界が大きく変わったといっても過言ではない4年間だったと思います。私たちアイデンティティ・コミュニティもKim Cameron氏に加えてCraig Burton氏、そして昨年はVittorio Bertocci氏などかけがえのない方々を送り出すことになってしまいましたし、もしかすると皆様にとっても大切な人々が旅立ってしまったということもあったかもしれません。
ぜひ皆さんもこの4年間を振り返っていただき、OpenID Summitをお迎えください。皆様にお会いできるのを楽しみにしております。
0 件のコメント:
コメントを投稿