2024年10月1日火曜日

SIDI Hub - ベルリンレポートを読む(2)

こんにちは、富士榮です。


しばらく別のネタばかりでSIDI Hubについてかけていませんでしたが、10月に入ったので東京開催秒読みということでベルリンレポートの続きを読んでいきます。


前回からしばらく開きましたが、今回は続きです。

Users of a Trust Framework Analysis Tool

A major output of the SIDI Hub 2024 strategy, led by the Open Identity Exchange (OIX), will be a Trust Framework Comparison Tool. This will be bolstered by further analysis and normalization of Trust Frameworks supported by SIDI Hub. At the SIDI Berlin session, breakout groups shaped the value proposition and requirements for such a comparison tool, which will directly influence the final deliverable. Further information is found in the Rapporteur’s notes (next section).

信頼フレームワーク分析ツールのユーザー 

Open Identity Exchange (OIX) が主導する SIDI Hub 2024 戦略の主な成果のひとつは、信頼フレームワーク比較ツールです。これは、SIDI Hub がサポートする信頼フレームワークのさらなる分析と標準化によって強化されます。SIDI Berlin セッションでは、分科会がこのような比較ツールの価値提案と要件を策定し、最終成果物に直接影響を与えることになります。詳細は、ラポータのメモ(次項)をご覧ください。 

トラストフレームワークのマッピングに関して書かれていますね。

現在、各国で制定が進んでいるトラストフレームワークの相互運用が可能な状態にならないと国の間で相互運用性の担保ができなくなるのでここでいうマッピングは非常に重要です。OpenIDファウンデーションジャパンではOIXに協力する形で日本のトラストフレームワークのマッピングを支援しています。

BOLTS: Business, Operational, Legal, Technical, and Social

Given the above take-aways, which span Business, Operational, Legal, Technical, and Social forces that impact the global interoperability effort, the group will use a “BOLTS” framework as a core part of its Champion Use Case analysis.

BOLTS:ビジネス、運用、法律、技術、社会

グローバルな相互運用性への取り組みに影響を与えるビジネス、運用、法律、技術、社会の各分野における上記の要点を踏まえ、当グループは「BOLTS」フレームワークをチャンピオンユースケース分析の中核として使用します。

相互運用性を考える上では技術だけを考えていたは不十分です。ここにあるようにビジネス、運用、法律、社会を含めて考える必要がある、ということです。

Government Participation

A final point of reflection relates to the audience for SIDI Hub events. Given the light attendance from government officials in Berlin, the agenda skewed towards a technical audience that discussed technical possibilities. This is not ideal.

政府の参加

最後に、SIDI Hubのイベントの聴衆について考察したいと思います。ベルリンでの政府関係者の出席が少なかったため、技術的な可能性について議論する技術的な聴衆に偏ったアジェンダとなりました。これは理想的ではありません。

先に記載した通り、法律や社会についても検討が必要です。ベルリンでは政府機関の設備で開催したにもかかわらず確かにあまり多くの政府関係者が参加したわけではありませんでした。この辺りは日本開催をする際のバランスに関する考慮点となるでしょう。

SIDI Hub was founded to unite global audiences to define the users, benefits, and overall business case for globally interoperable digital identity to normalize approaches and define minimum requirements. It was, therefore, somewhat premature to attempt a solution-oriented agenda. With that said, the lessons were valuable, and SIDI Hub has had valuable contributions from European stakeholders through other avenues, e.g., the SIDI Paris Summit, eIDAS 2.0 documentation, etc. Regardless, the SIDI organizers have determined that baseline government participation will be a critical go/no-go criterion for the events planned in Washington, D.C., Tokyo, and Brazil.

SIDI Hubは、世界中のオーディエンスをまとめ、世界規模で相互運用可能なデジタルIDのユーザー、利点、全体的なビジネスケースを定義し、アプローチを標準化し、最低限の要件を定義するために設立されました。そのため、ソリューション志向のアジェンダを試みるには時期尚早でした。とはいえ、そこから得られた教訓は貴重であり、SIDIハブは、SIDIパリサミットやeIDAS 2.0文書など、他の手段を通じて欧州の利害関係者から貴重な貢献を得ることができました。それでも、SIDIの主催者は、ワシントンD.C.、東京、ブラジルで計画されているイベントについては、政府の基本的な参加が実施の可否を決定する重要な基準となると判断しました。

ベルリンでもユースケースの取りまとめ要件整備を行いました。次のワシントンDCや東京・ブラジルでの開催に向けて議論をしていく必要がありそうです。なお、ここに記載がある通りソリューションとして自立させるためのきっかけには早すぎるイメージはありました。しかし読者の皆さんは気にせずにアプライしてくださいね。

 

 

 

 

 








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