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2024年8月27日火曜日

GAIN Pocの第2シーズンはOpenID for Verifiable Credential Issuanceにフォーカスされます

こんにちは、富士榮です。

OpenID Foundationや関係団体(Cloud Signature Consortium、GLEIF、IIF、OIX、その他関係する機関や個人)はグローバルで相互運用可能なアイデンティティ保証に関するネットワークに根ざしたエコシステムの達成を目指してGAIN(Global Assured Identity Network)の名のもと活動を行ってきました。

2023年、OpenID FoundationはGAIN POC Community Groupを組成して、主にOpenID Connect for Identity AssuranceとOpenID Federationをテクノロジースタックとしてどのように適用できるかについて検討を進めてきました。

その結果がGAIN in 2023というホワイトペーパーとして発行されています。

https://openid.net/announcing-gain-in-2023-whitepaper/


もちろん先に掲げた大きな目標については一朝一夕で達成されるわけではないため、継続的な議論や技術研究が必要になるわけですが、最近OpenID Foundationから2024年の取り組みについて発表がありました。

GAIN Community Group: An Update

https://openid.net/gain-community-update/

発表によると、2024年はOpenID for Verifiable Credential Issuanceにフォーカスしており、既にMeeco、Talao、Datevのウォレットを使ってIETF SD-JWT VCを発行できることの確認ができています。

今後はOpenID for Verifiable Presentationsへの展開、Open Identity Exchangeとの協業によるOpenID Federationとの組み合わせでのIssuerの信頼性の確立に向けた取り組みが続けられるということですので引き続き要注目ですね。

2024年8月9日金曜日

OpenID Federation Implementer's draft 4の承認、早くもDraft 37の公開

こんにちは、富士榮です。

先日までImplementer's draft 4のVoteが行われていたOpenID Federationですが、7月24日に無事に承認されました。
Fourth Implementer’s Draft of OpenID Federation Approved

関連ポスト)
OpenID Federation Implementer's Draft 4の投票が開始されました

OpenID Federation Implementer's Draft4のパブリックレビュー期間が始まっています



そして、早くもImplementer's draft 4へのレビューを受けてのdraft 37が公開されています。

Wallet Architecture Modelの公開の件もありますし、熱い仕様ですね!


関連ポスト)
OpenID Federation Wallet Architectureの仕様提案が出ています


2024年8月1日木曜日

OpenID Federation Wallet Architectureの仕様提案が出ています

こんにちは、富士榮です。

OpenID FoundationのConnect A/B Working Groupへ「OpenID Federation Wallet Architectures 1.0」という仕様案が投げ込まれています。


レポジトリ名を見ているとGiuseppeのアカウントですね。
AuthorはG. De Marco、R. Hedberg、M. Jones、J. Bradleyとなっています。

イタリアではOpenID Federationが使われていますし、John BradleyはwwWalletを作っていますので順当なメンバーですね。

Abstractを見るとシンプルに、
This specification defines the OpenID Federation entity types for digital wallet architectures.

この仕様は、デジタルウォレットアーキテクチャ用の OpenID Federationエンティティタイプを定義します。 

とあります。

軽くIntroductionを見ていきます。
As digital wallets become increasingly deployed for managing identity credentials, establishing an architecture for trusted communication is required to allow each participant in the ecosystem to evaluate other participants' compliance with mutual trust frameworks and accomplish secure and trusted transactions.
This specification defines how to use OpenID Federation 1.0 [OpenID.Federation] to enhance the security and interoperability of wallet ecosystems, facilitating trust establishment among the parties and enabling secure metadata exchange and policy application across large scale deployments.
This specification also outlines the general architecture of a federated trust infrastructure for wallet ecosystems, identifying participant roles and defining metadata used for those roles. In particular, it defines the metadata for the roles of Wallet Provider and Wallet Relying Party.
Additionally, this specification provides practical examples of how to apply policies for typical use cases within wallet ecosystems. Finally, it offers guidance on defining trust marks for use within wallet ecosystems.

 デジタルウォレットがID証明書の管理にますます普及するにつれ、エコシステム内の各参加者が相互信頼フレームワークへの他の参加者の準拠を評価し、安全で信頼性の高いトランザクションを実現できるように、信頼性の高い通信のためのアーキテクチャを確立することが必要となります。

この仕様では、OpenID Federation 1.0 [OpenID.Federation] を使用して、ウォレットエコシステムのセキュリティと相互運用性を強化する方法を定義しています。これにより、関係者の間で信頼関係を構築し、大規模な展開においても安全なメタデータ交換とポリシーの適用が可能になります。

この仕様ではまた、ウォレットエコシステム向けの統合された信頼インフラストラクチャの一般的なアーキテクチャの概要を示し、参加者の役割を特定し、それらの役割で使用されるメタデータを定義しています。特に、ウォレットプロバイダーとウォレット依存者の役割のメタデータを定義しています。

さらに、この仕様では、ウォレットエコシステム内の典型的な使用事例に対するポリシーの適用方法の実用例も提供しています。最後に、ウォレットエコシステム内で使用する信頼マークの定義に関する指針も提示しています。


まだまだIssuer/Holder/Verifierの3パーティモデルにおけるエンティティの信頼性に関するモデルは成熟しているとはいえない状況なので、各所でさまざまな検討が進んでいます。例えば、Verifiable CredentialへIssuerが署名することで改竄されていないことを確認することはできても、当該のIssuerが本当に信頼できるIssuerなのかはX.509の認証局へのトラストに依拠することなってしまっていいのか?だとか、Walletプロバイダをどうやって信頼するのか?という議論で認定モデルを作ったり、など国ごとの事情にもよりますが色々な検討があります。

これはもちろんVCエコシステムの中だけではなくFederationにおいてもTrust Frameworkの議論〜策定が進んできた歴史があるので、VCモデルにおいても最終的には同じようなところに帰結する可能性は高いと思います。ただ、当然Federationとは異なる考慮ポイントもあるので、このような議論が空中戦ではなく仕様をベースに語られるのはとても良いことですね。


時間を見て続きも読んでいきたいと思います。


2024年7月18日木曜日

OpenID Federation Implementer's Draft 4の投票が開始されました

こんにちは、富士榮です。

先月Public Reviewが行われていたOpenID FederationのImplementer's Draft 4ですが、昨日から投票期間が始まっています。

Public Reviewの際のポスト

https://idmlab.eidentity.jp/2024/06/openid-federation-implementers-draft4.html



投票の告知

https://openid.net/notice-of-vote-for-proposed-fourth-implementers-draft-of-openid-federation/

投票期間は7/17〜7/24ですので、米国OpenID Foundationの会員の方は投票しましょう。


2024年6月8日土曜日

OpenID Federation Implementer's Draft4のパブリックレビュー期間が始まっています

こんにちは、富士榮です。

Identiverse、EICで全然書く暇がありませんでしたが、OpenID FederationのImplementer's Draft 4のパブリックレビュー期間が始まっています。



X.509と並びトラストを確保するためのプロトコルとして注目が集まっている仕様なので要注目ですね。