2024年4月23日火曜日

Digital Credential Consortiumが公開しているVerifiable Credentials関連サービスを試す

こんにちは、富士榮です。

Digital Credential Consortiumが公開しているOSSのVerifiable CredentialsのIssuer/Walletを試してみました。
Adminダッシュボード
Learner Wallet

何をするツールなのか、というと学修歴(に限りませんが)をVerifiable Credentialとして発行する管理ツール(ダッシュボード)とそれを受け取るための学習者向けのWalletの組み合わせになっており、管理者が定義したVCを学習者に対して発行することができます。

導入方法は非常に簡単で、
に書かれている通り、dockerイメージを落としてきて実行するだけです。

ただ、本ツールは基本的にメールでクレデンシャル発行要求を飛ばすところから始まる前提となっているので(要所要所にOpenBadge系の匂いがします)、メールサーバの設定をしてあげる必要があります。
そのためには、手順にある
curl https://raw.githubusercontent.com/digitalcredentials/docs/jc-compose-files/deployment-guide/docker-compose-files/admin-dashboard-compose.yaml | docker compose -f - up

ではなく、 

https://raw.githubusercontent.com/digitalcredentials/docs/jc-compose-files/deployment-guide/docker-compose-files/admin-dashboard-compose.yaml

をダウンロードしてきてメールサーバに関する記述を変更した上で、docker-compose.ymlにリネーム、docker-compose -up -dをする方がベターです。

変更対象は

      - SMTP_HOST=sandbox.smtp.mailtrap.io

      - SMTP_USER=myusername

      - SMTP_PASS=mypassword

の3行です。私はテスト用にmailtrapを使ったので必要なSMTPホストやユーザID、パスワードはmailtrapのサンドボックスの値を使いました。

これでdockerイメージから起動すると、http://localhost:3000で管理画面へアクセスできます。初回は管理ユーザを作成するところから始まります。
最初の画面です。
まだ何もありません。
使い方としては、まず最初にCredential Templatesから発行するVCの定義を行います。
タイトルやテンプレートとなるJSONを記載してきます。
ちなみに
にサンプルのJSONテンプレートがあるのでそのまま使いました。
定義ができました。
次がEmail Templatesです。先ほど書いた通り、メールでVC発行をユーザへ通知する仕組みなのでそのメールの本文を定義します。
これも先ほどのドキュメントにテンプレートのサンプルがあるので、そのまま設定します。
これで設定はおしまいです。
非常に簡単です。

あとは、実際にVCを発行することになりますが、最初のIssuance OverviewのページからUpload and Prepare BatchをクリックしてVCの発行を行います。
基本は先ほどのCredential Templatesの定義とEmail Templatesの定義を指定し、CSVファイルに記載した宛先に対してメールを飛ばす仕組みになっています。

必要なフィールドを入れたCSVファイルを用意してアップロードします。
準備ができるとこんな感じで送信確認を行います。

実際に送信するとメールが届くのでメールのリンクをクリックします。
先述の通りmailtrapを使っているのでサンドボックスからメールの確認ができます。
このリンクを実行するとVC発行のQRコードが出てきます。

これを先ほどのLearner Walletで読み込みます。
すると、、、、エラーがでます。



作者のDmitriに聞いてみましたが、どうやらバグっぽいので治るのを待ちましょう。
しばらくしたらまた試してみたいと思います。

しかし、こう言うツールがOSSで出てくるのは非常にいいですね。うまくコントリビューションしていければと思います。




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