日本でもデジタルIDウォレットの調査研究が進んだりしていますが、そのベースとも言えるEUデジタルIDウォレット(EUDIW)ではEUとしてARF(アーキテクチャ・リファレンス・フレームワーク)や、先日本ブログでも紹介したリファレンス実装のコードがgithubで公開されたりしており、EU加盟国は各国で実際に利用するためのウォレットの開発をそれぞれ進めていこうとしています。
今回紹介するのはドイツにおける取り組みです。ドイツのSPRIND(FEDERAL AGENCY FOR DISRUPTIVE INNOVATION。イノベーション研究所的な位置付け、でいいのかな?)が5月5日を締め切りとして参加チームを募集している「FUNKE EUDI WALLET PROTOTYPES」というプログラムがあります。
「Develop the most trustworthy, user-friendly, and universally applicable European Digital Identity Wallet for users in Germany!(ドイツのユーザーのために、最も信頼でき、ユーザーフレンドリーで、普遍的に適用可能なEUデジタル ID ウォレットを開発する!)」
なんてことが書かれていて、盛り上げようとしている感じが好感が持てます。
プログラムの期間は13カ月で、3つのステージに分かれているそうです。第1ステージでは1チームあたり最大30万ユーロを、第2ステージでは1チームあたり最大30万ユーロ、第3ステージでは1チームあたり最大35万ユーロの資金援助を行う予定のようです。
応募要件を見ると特にEUやドイツ在住の企業や組織である必要はないようなのですが、まぁ、あんまり国外のベンダがドイツ国民のためのウォレットを開発するっていう姿も想像しにくいので実際はドイツのチームがやるんでしょうねぇ。
政府と民間企業がウォレット提供者としてどのような形で関わるべきか?というOIXのレポートを先日紹介しましたが、このように民間をうまく巻き込んだエコシステムを作っていく取り組みは日本でも参考にしていけるといいですね。
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