こんにちは、富士榮です。
引き続きNIST SP800-63-3の追補版を見ていきます。
前回はイントロ、文書の目的について読みましたが今回はAAL2の要件と同期可能な認証器の関係性について見ていきます。
では早速。
Syncable Authenticators Achieve AAL2
NIST の認証機関保証レベルは、主に、認証プロセスに対する特定の脅威から保護する認証機 関の能力を中心に構成されている。AAL2 では、ユーザが 2 つの 1 要素認証子、またはユーザ・アカウントにバインドされた多要素 認証子を所持しているという高い信頼性を提供することが意図されている。表 1 は、SP800-63-3 から要求される脅威の緩和と、適切に構成された同期可能な認証子がこれらの 脅威からどのように保護されるかを示している。
SP 800-63-3 による必要な脅威の緩和(表 4-1)
セクション5では、同期可能な認証器の設定に関する追加的な考慮事項について論じる。
AAL2 要件を満たすために、同期可能な認証器は、ローカルに保存された鍵をアンロックするた めにローカル認証イベントを利用しなければならない[SHALL]。あるいは、ローカル認証の仕組みが 利用できない場合は、別の認証手段(たとえば、ユーザが選択したパスワード)と併用しなければ ならない[SHALL]。FIDO2 Web認証(WebAuthn)コンテキストでは、W3C Web認証仕様の認証子データで利用可能な User Verificationフラグの値によって示される。FIDO2 WebAuthn 認証データフラグの詳細については、セクション5を参照のこと。
ポイントは最後の一文で、やはり同期クレデンシャル「だけ」ではダメで、ちゃんとローカル認証イベント(たとえば端末アンロックの利用など)を使う必要がある、ということに触れたところでしょうか。
次回も引き続き読んでいきたいと思います。
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